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神楽坂の達人

神楽坂ペットクリニック/植田茂利さん

2010/05/28

神楽坂でお店を営んでいる方や神楽坂の在住者のお話を伺いながら、神楽坂の魅力をお伝えする「神楽坂の達人」。

第6回目は東西線神楽坂駅から徒歩2分、早稲田通りから一本入った路地に面した神楽坂ペットクリニック植田成利(うえだしげとし)さんのインタビューをお届けいたします。

ペットクリニックのこと、植田さんご自身のことについて伺いました

神楽坂ペットクリニックがオープンしたのはいつ頃でしょうか?

神楽坂では10年目になります。それ以前は埼玉で植田動物病院という名前で動物病院を開業していました。その時期を含めますと開業して約35年になります。

差し支えなければ神楽坂で開業した理由を教えていただけますか?

私と妻、双方の両親が高齢になったのを機に、双方の両親の実家に近い場所に移ろうと考えたのがきっかけです。神楽坂はちょうど、中間地点になるんです。

なるほど。先生はなぜ獣医になったのですか?

子供の頃から動物が大好きだったからです。ハツカネズミとかニワトリとか色々飼っていましたが、にわとりが怪我をしたときに初めて獣医さんの存在を知り、それが獣医を目指すきっかけになったんだと思っています。
神楽坂ペットクリニックの外観写真。
神楽坂ペットクリニックの外観写真。
言葉を選びながらインタビューに応える植田先生。
言葉を選びながらインタビューに応える植田先生。
植田先生が以前、新聞で受けたインタビュー。
植田先生が以前、新聞で受けたインタビュー。
飼い主に理解を深めてもらうために描かれた漫画は植田先生自身の手によるもの。
飼い主に理解を深めてもらうために描かれた漫画は植田先生自身の手によるもの。

神楽坂ペットクリニックでは、どんな動物を診てもらえるのですか?

犬、猫やウサギ、鳥などの小動物を診察しています。一番多いのは犬ですね。

先生が診察において大切にしていることは何でしょうか?

動物を検査漬けにしないことです。何でもかんでも検査をしたり、すぐに入院をさせたり、薬を与えたりというのは、私にとっては診療ではないんです。動物というのは、全身をよく観察して、痛そうにしているところや痒そうにしているところがないかを診てあげて、からだを触るとだいたい分かります。動物と同様に飼い主さんも不安だと思いますので、飼い主さんの立場にたった優しい診療を心掛けています。

クリニックを営んできて、大変だと思うことはありましたか?

ないです。動物が好きで、獣医になりたくてなった訳ですから毎日が楽しくて仕方がないです。

先生ご自身は今現在ペットは飼っていらっしゃいますか?

犬が4匹(チワワ3匹、ダックス1匹)、猫(日本猫)を飼っています。

色々な飼い主さんがお越しになると思いますが、ペットの飼い主さんに伝えたいことはありますか?

初めてペットクリニックに行かれる方は、とても不安だし恐れていたり、躊躇している方が多いと思うんです。でも、最近は極端な話、10分ぐらい歩けばどこにでも動物病院があるくらい、珍しいものではなくなったので、とにかく自分が思うところに行って見ることが大事だと思います。出来ればペットを飼う前に色々な獣医さんと話をして相談をしてみた方がいいです。

ペットが病気になったとき、どんな治療法を選ぶのかは飼い主ですから。事前に情報収集しておくことは大切です。色々な獣医さんと話してみて「ここの獣医さんなら信頼できるな」とか「どうもここは気持ちを汲んでくれないな、相性が悪いな」とかが判断できると思うんです。先生の話をよく聞いて、分からないことがあれば質問して、どんどん自分が気になることをぶつけてみてください。ペットと飼い主も二人三脚ですが、獣医とも二人三脚になれるような信頼関係を築いてほしいですね。

神楽坂について伺いました

神楽坂に住んでいて昔と今とで変わったと思うことはありますか?

とある日曜日の神楽坂通り。歩行者天国で雨にも関わらずかなりの人出が。
とある日曜日の神楽坂通り。歩行者天国で雨にも関わらずかなりの人出が。
高層ビルが増えたこと、10年前は商店街そのものに彩りがあったことですね。最近はお店の入れ替わりが多くなりましたね。

神楽坂の魅力は何だと思いますか?

古い街並みを残しているところ、お寺や坂があるところが魅力だと思います。

土日になると観光客も増えた神楽坂ですが課題として感じることはありますか?

商いをしている側の視点でみますと、高齢化が進んでいることや、それを継ぐ二代目の育成が足りないのが課題だと感じています。若い人たちがもっと入り易くすることが大事なのかなと思います。
これも植田先生が自身で描いたもの。
これも植田先生が自身で描いたもの。
2010年1月のマスターズの部では優勝も。
2010年1月のマスターズの部では優勝も。

先生はブログで漫画を描いていますがやはり趣味は絵を描くことでしょうか?

そうですね。絵を描くことは昔から好きでしたから。あとレスリングです。レスリングは毎週練習に参加しています。スキーもやりますね。

レスリングはメダルも飾ってありますが、学生時代からされていたのですか?

いえいえ、57歳になってから始めたんです。

凄いですね。ところで先生がこの周辺でよく利用するお店や、神楽坂に遊びに来る人におすすめのお店はありますか?

「伊勢藤(いせとう)」さん。割烹料理の「め乃惣(めのそう)」さん、蕎麦が美味しい「中村屋」さんは利用していますし、おすすめです。

最後に先生ご自身の今後の目標や抱負をお聞かせください。

仕事に関してはこれまで通りです。黙々と、専門医ということではなく、街のお医者さんでありたいです。

院内の受付前に立つ植田先生。
院内の受付前に立つ植田先生。
医師になりたての頃、動物の死に直面できない時期もあったそうですが、これまで獣医の仕事をしていて辛いと感じたことは一度もなく、毎日好きなことに関われて楽しいと話す先生の目がとても印象的でした。その目はペットの怪我を心配したことがきっかけで獣医の存在を知り、獣医を目指すことにした少年そのままでした。植田先生のような獣医さんにめぐり合えたら、ペットや飼い主たちも幸せだろうなと思いました。今回はありがとうございました。 
神楽坂ペットクリニックの紹介ページ