神楽坂のメインストリートから路地に入ったところにあるトンボロ。お父様が経営している店舗です。店内へ一歩足を踏み入れてみると、そこには木の温もりを感じる落ち着いた空間があります。木でできた店内は、建築家でもあるご主人によって設計されました。過去にさかのぼった原体験的な空間を思い出して、そのころの空間を再生しているそうです。この居心地のよさは、“懐かしさ”からつくり出されているのですね。

　店内に入ると漂ってくるのが、コーヒーのいい香り。看板メニューであるブレンドコーヒーは、A・Bの2つのブレンドから選ぶことができます。Aブレンドは、酸味系で香りがよく、Bブレンドは苦味系でコクがあります。また、コーヒー豆は、コーヒー豆の卸屋さんとご主人で、焼き方についてのミーティングをした上でつくっているそうです。 「コーヒーが好きだから、こだわりがある」と話してくださいました。 ゆったりとした音楽が流れる落ち着く店内で、ゆっくりとコーヒーを飲みながら過ごすのはいいですね。
　コーヒー以外にもおすすめのメニューはたくさんあります。創業以来約15年間続いているいうトースト。ワンプレートで、厚焼きのトーストと日替わりのサラダがついています。女性でしたら、ランチにもぴったりですね。それから、奥様がつくっているスイーツ。スコーンもチーズケーキもみな手作りです。奥様特製のチーズケーキは、ほんのり紅茶の香りがして、とても濃厚。コーヒーにぴったりです。

　トンボロの隣にある、cafe SKIPA。可愛らしい木のドアを通り抜けると、そこには明るく優しい空間が広がっています。元々は小さな新聞社だった建物を、お父様が設計事務所として使用していた場所に、2010年10月 にカフェをひらきました。壁や家具には、建築家であるお父様からもらったガラスや引き戸、廊下の羽目板などが使用されており、できたばかりだけど味のある落ち着いた空間になっています。
　店内には、海外の写真や変わった人形・楽器など、多くの雑貨が置いてあります。１つひとつ個性的で、ついつい「これはなんですか？」と聞いてしまいそうになるほど。これらの雑貨のほとんどが近所の方やお客様に頂いたもの。オープンしたときは何もなかった店内に頂き物がミックスされて、今の空間ができているそうです。SKIPAがみんなから愛されていることがよくわかります。

　ここでの１番のおすすめは、チャイ。このチャイには、スパイス屋さんのお友達からもらった本場インドのスパイスとキビ砂糖が入っており、少し甘みがあり、飲みやすくなっています。多くのお客様が注文する、人気のメニューだそうです。少し小腹が空いたとき、バナナとくるみのパウンドケーキなど手作りのデザートを一緒に食べるのもいいですね。
　また、ランチに限定せず終日、定食を出しています。定食は3、4日に1回かわるので、何度でも楽しめますね。バランスと色、そしてこったものではなく家庭的なものを提供するということを大切にしているそうです。とても温かみのある美味しい定食です。他にはインドのスパイスを使用しているチキンカレーなど の本格料理もあります。こちらもおすすめですよ。