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新宿人御用達 名店・名品

〔神楽坂〕緑の豆 神楽坂焙煎所

コーヒー豆を目の前で焙煎・販売。店内で飲みくらべもできる焙煎所

2013/10/25

焙煎したて、挽きたてのコーヒーをぜひ味わっていただきたい

「緑の豆 神楽坂焙煎所」の目印はソフトクリームの看板とのぼり旗
「緑の豆 神楽坂焙煎所」の目印はソフトクリームの看板とのぼり旗
神楽坂上の交差点を100メートルほど上り、通り左手にのびる朝日坂を少し上ると、ソフトクリームの看板と「coffee」ののぼり旗が見えてきました。比較的小さめの間口の入口から店内に足を踏み入れると、その奥には、なんと世界各地のコーヒー豆がずらり。その奥から漂ってくる挽きたて、淹れたてのコーヒーの香りが鼻をくすぐります。

今回は、コーヒー豆の焙煎・販売に加えて、美味しいコーヒーをいただけるカフェスペースも併設している「緑の豆 神楽坂焙煎所」さんをご紹介します。
取材中も次々と来店や電話があり、その都度豆を量って、自慢のロースターで焙煎する木戸岡さん
取材中も次々と来店や電話があり、その都度豆を量って、自慢のロースターで焙煎する木戸岡さん
「開業のきっかけは、このロースター(焙煎機)との出会いです」と、店主の木戸岡大輔さん。
もちろん、もともとコーヒー好きでしたが、「自宅で淹れるコーヒーはあまり美味しくない」と感じていました。

ところが、焙煎してから時間を置かずに豆を挽いてコーヒーを淹れてみたら、「なんて美味しいんだろう!」と、感動するほどの違いに驚きました。

少量(100グラム程~)の豆でも焙煎ができるロースターを手に入れることができて「これで、多くの人に本当に美味しいコーヒーをおすすめすることができる」と、コーヒー豆の店を開業する決意をしたそうです。

「こだわりは、鮮度です。焙煎して挽いてから、できるだけ早めに飲んでいただきたい」
緑の豆 神楽坂焙煎所
■住所:東京都新宿区神楽坂6-57
■アクセス:東京メトロ東西線神楽坂駅より徒歩1分
■TEL:03-3269-3712
■営業時間:11:00~20:00
■定休日:なし
■ホームページ:http://midorinomame.com/

40種類程の豆が、インテリアのように並ぶ店内

コーヒー豆は焙煎前(生豆)なら、長期保存しても味が落ちることはありません。5月はコロンビア、6月はエチオピア、11月はブラジル……というように、世界中の産地から豆が入荷されるのは年1回ずつ。2003年の開業から、いろいろと仕入れているうちに、40種類もの品揃えになりました。その9割は定番の豆。あとは、季節ものや常備するのが困難な珍しい豆です。
産地を表示している世界地図と豆の特徴が書き込まれたPOPを眺めながら、味わってみたい豆を選ぶのが楽しくなる店内です。

取材にお伺いした時は、世界のコーヒー通が「幻の豆」として珍重するインドネシアの「コピ・ルアック」もありました。これは、バリ島に生息するジャコウ猫(ルアック)がコーヒーの実を食べ、消化されずにフンの中から出てきたコーヒー豆がジャコウの香りを発し、ドリップ後もその香りを楽しむことができるという珍品。
「一生に一度は味わってみたい」と言われるその豆に興味のある方は、ぜひ!(売り切れ御免の貴重な豆です)
世界地図で産地を確認しながら豆を選べる(写真左) コーヒー生豆をお取りおきしておく棚もある(写真:右上) 店内で味わうことのできるコーヒー豆がオシャレに並ぶ(写真:右下)
世界地図で産地を確認しながら豆を選べる(写真左) コーヒー生豆をお取りおきしておく棚もある(写真:右上) 店内で味わうことのできるコーヒー豆がオシャレに並ぶ(写真:右下)
奥には8席ほどのカフェスペースがあり、世界中のコーヒーを飲みくらべながらゆっくり過ごすこともできる
奥には8席ほどのカフェスペースがあり、世界中のコーヒーを飲みくらべながらゆっくり過ごすこともできる
「これだけ種類が豊富だと、どの豆を選んだらいいのかわからないのでは?」と伺うと、
「2割くらいの方は、好みの豆が決まっていて、毎回同じものを購入されます。あとの方には好みを伺いながらアドバイスして、お試しいただいています。2~3回買っていただくと、だいたい好みがわかって来ますね」「お得意様の履歴はとってありますし、『前回◯◯を飲んでみた』とおっしゃる方には、『では、今回は◯◯いかがですか』とおすすめしたりもしています」
「挽き方や淹れ方までは、押し付けたりしません。聞かれれば私のおすすめの淹れ方などをお話しますが、それぞれのお好みの方法で楽しんでいただくのが一番です」

とにかく、焙煎したて、挽きたてを味わうのが一番のおすすめであり、焙煎したての美味しいコーヒーを一人でも多くの方に楽しんでいただくことが、この店を開いている目的でもあります。

豆は、店内で挽いてから販売もしますが、コーヒーを淹れる直前に自分でミルで挽いたほうが断然美味しくなります。
「慣れている方は、手間だとは感じずに毎回自分で豆を挽いてコーヒーを淹れますが、それをやったことのない人にとっては、とても面倒なことのようです」と、残念そうに語る木戸岡さん。

まずは、「お好きなコーヒー飲みくらべ」を

オリジナルの焼きドーナツは、可愛らしいロゴがデザインされたのれんの奥で焼かれている
オリジナルの焼きドーナツは、可愛らしいロゴがデザインされたのれんの奥で焼かれている
店内のカフェスペースでは、お客様が好みの3種類を選べる「3種のお好きなコーヒー飲みくらべ」をはじめ、木戸岡さんとっておきのコーヒーを味わうことができます。基本はペーパードリップですか、フレンチプレスやサイフォン、ケメックスで淹れたコーヒーも提供しています。

また、コーヒーの他、ケーキ類やソフトクリームも用意しています。おすすめは、手作りの「焼きドーナツ 茶の輪」。知り合いのケーキ職人に教わり「これなら自分にもできる!」と、オリジナルの生地を試行錯誤して完成させました。

スイーツをいただきながら、コーヒーを「もう1杯」という時に嬉しいのが、「おか割り」サービス。2杯目からはお安くいただけるので、ついつい長居したくなってしまいます。

常連さんは神楽坂人

焙煎した豆のパッケージには、神楽坂をイメージしたオリジナルデザインのラベルが付く
焙煎した豆のパッケージには、神楽坂をイメージしたオリジナルデザインのラベルが付く
「よくいらしてくださるのは、神楽坂にお住まいか、お勤めの方が多いですね。毎年、お彼岸の時期になるとお参りのついでに寄ってくださる方もいらっしゃいます。神楽坂という土地柄か、上品な雰囲気の方ばかりです」
また「“神楽坂とコーヒー”はよく似合う」と、この神楽坂への出店を決意した理由の一つを話してくださいました。

取材中も常連さんと思われるお客様が豆を買いにいらしたり、電話で注文があったりすると、その度に豆をロースターへ投入。店内には、絶え間なく焙煎音が響き渡ります。
その合間に、カフェのお客様にコーヒーを淹れたり、ソフトクリームや焼きドーナツを作ったり。平日の午前中、開店間もない時間だというのに、忙しそうでした。


「ふとお見えにならなくなった常連さんが、数年後に赤ちゃんを連れてひょっこりいらしてくださったりすると、嬉しいですね」
引っ越しや転職を機に通えなくなってしまった方が、久しぶりに来店することも珍しくないといいます。
やはりここでのコーヒーの味が忘れられないのでしょう。

自分好みのコーヒー探しには時間をかけて

キリマンジャロ、モカ、ブルーマウンテン、農園指定の豆なども味わえる
「緑の豆 神楽坂焙煎所」さんの一番人気は、モカベースの『神楽坂ブレンド』、次はコクと柔らかな苦味が調和した『朝日坂ブレンド』。
その他にも多彩な豆が揃っているので、苦味や酸味などの好みを伝えて、アドバイスを受けながら選んで味わってみると、コーヒーを一層楽しむことができそうです。

迷ったら、カフェスペースで飲みくらべてみるのもおすすめ。何度か通っているうちに、好みの豆が見つかり、そして、挽きたてや淹れ方にもっとこだわってみたくなるかも。

自分好みのコーヒーを見つけたい方は、ぜひ通ってみませんか。今まで知らなかった“本当に美味しいコーヒー”の世界が、ぐんぐん広がりそうな『緑の豆 神楽坂焙煎所』さんでした。
※取材時の情報です。変更となっている場合もございます、ご了承ください。