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新宿人御用達 名店・名品

〔西新宿〕炭遊酒菜 旅籠

ジャズの流れる大人の居酒屋で、自慢の銘柄鶏炭火焼きを堪能

2013/09/30

新宿駅西口の喧騒から一歩入ると、大人の時間が流れ出す

駅周辺の喧騒とかけ離れた静かな通りには、秋になると金色に輝く見事な銀杏並木が続く
駅周辺の喧騒とかけ離れた静かな通りには、秋になると金色に輝く見事な銀杏並木が続く
新宿駅西口のバスターミナルや家電量販店などが並ぶ雑踏を抜けると、ほっと落ち着く銀杏並木の通りに出ます。今回はその通り沿いで、長年ビジネスマンたちの往来を見守る「かどやホテル」の地下1階にある「炭遊酒菜 旅籠」さんをご紹介します。
40年以上前から、西新宿を見守ってきた「かどやホテル」
40年以上前から、西新宿を見守ってきた「かどやホテル」
「かどやホテル」が開業したのは40年ほど前です。「宿泊客や近隣のビジネスマンにも利用してもらえる美味しい和食の店を」ということで、2001年に「炭遊酒菜 旅籠」がオープンしました。

「美味しい炭火焼きと季節を感じる旬の素材を使った料理を提供する」というコンセプトで、全国から選び抜いたこだわりの食材、岩手県産の“いわいどり”をメインに、多くのお客様に美味しい料理とくつろぎのひとときを提供しています。
階段を降りたその先には、ゆったりとした大人の時間が流れている
階段を降りたその先には、ゆったりとした大人の時間が流れている
高級無垢材がふんだんに使用されている店内は、周囲のお客様同士が気にならないように、ゆったりとした贅沢なスペース使い。優しい灯りと店内に流れるジャズが、大人の雰囲気を演出しています。
「40~50代のお客様が多くいらっしゃいますので、騒がしくない落ち着いた時間をお楽しみいただいています」と、店長の半田雄介さん。
炭遊酒菜 旅籠
■住所:東京都新宿区西新宿1-23-1 かどやホテルB1階
■アクセス:新宿駅西口から徒歩3分
■TEL:03-3344-3144
■営業時間:月~金 17:00~23:30(ラストオーダー22:30)
      土日祝 17:00~23:00(ラストオーダー22:00)
■定休日:なし
■ホームページ:http://www.kadoya-hotel.co.jp/hatago/

「新宿で一番美味しい鶏焼」と銘打つ逸品

「15年前の開店当初、メニューに“いわいどり”はありませんでした」と、オープン当時から働く半田さんが打ち明けてくれました。炭火焼きに合う素材を全国から探し続け、長年かけて行き着いたのが「陸奥岩手の“いわいどり”」です。
岩手県南部の磐井地方に聳える室根山のふもと「いわいの里」で、おいしい空気とミネラルたっぷりの水に育まれた銘柄鶏は、遠赤外線の炭火で焼きあげると、ほどよい歯ごたえと甘み、ジューシーな旨みが口の中に広がります。「この鶏焼を食べに、わざわざいらっしゃるお客様も少なくないです」と、半田さん。
メニューを見る前に注文する常連さんも多い。“いわいどり”もも焼き
メニューを見る前に注文する常連さんも多い。“いわいどり”もも焼き
地養卵を使用した仕上げの雑炊も人気。はたごの水炊き
地養卵を使用した仕上げの雑炊も人気。はたごの水炊き
昨年からは、“いわいどり”の旨みを十二分に楽しんでいただく一品として水炊きが通年メニューに加わりました。ほろりととける骨付きのもも肉と新鮮な野菜をたっぷりいただけます。“いわいどり”と香味野菜、香辛料を6時間かけてじっくり炊いた、コラーゲンたっぷりの濃厚スープも好評です。
その日水揚げされた鮮魚が、日本各地の港から直送される。産直鮮魚のお造り
その日水揚げされた鮮魚が、日本各地の港から直送される。産直鮮魚のお造り
その他にも、日本各地の漁港から毎朝直送される魚介類をはじめ、食材の“旬”にこだわっています。
「月に1度以上は話し合いをして、コースなどの料理を決めています」と、トータルマネージャーの中村新一さん。季節ごとの素材を存分に楽しんでいただくため、1か月から3か月サイクルでメニューを入れ替えるというこだわりようです。

「夏に食べたゴーヤチャンプルを『あの時、美味しかったから……』と、彼岸過ぎに注文されることもありますが、その頃にはもうお出しできないんです。旬のものが一番ですから」
そして、もうひとつのこだわりは、料理人。厨房に入るスタッフは、全てプロの職人。毎朝、出汁をとることから始まり、煮物や厚揚げ、さつま揚げ、ポテトサラダまで、全メニューが厨房内で調理されています。
出汁がよくしみている自慢の味。肉じゃが
出汁がよくしみている自慢の味。肉じゃが
旬の食材を多彩に楽しめる 「旅籠」さんの定番コース。東海道コース
旬の食材を多彩に楽しめる 「旅籠」さんの定番コース。東海道コース
定番銘柄10種類と、その時の仕入れによって、全部で20種ほど揃えている日本酒
定番銘柄10種類と、その時の仕入れによって、全部で20種ほど揃えている日本酒
オープン当初、日本酒は料理の味を邪魔しない端麗辛口がメインでしたが、お客様のニーズに応えていくうちに定番の人気銘柄に加え、日本各地の珍しいものや「新酒」「ひやおろし」など、季節限定のものも仕入れるようになりました。
「『このお料理に合うお酒は?』『おすすめのお酒は?』と、スタッフに声をかけていただければ、アドバイスさせていただくようにしています」と、半田さん。

近隣のビジネスマンと全国からのホテル宿泊客が常連さん

昭和40年代に駅前のデパートや高層ホテルが建設され始めたのを皮切りに、平成3年には東京都庁が移転して、現在のような新宿新都心と呼ばれるビジネス街に発展した西新宿。そんな土地柄からか、「旅籠」さんにも取引先の接待や社内の部下を連れてくるビジネスマンが多くを占めています。

「◯◯の席で◯人」と、用途で使い分けて予約を入れる常連客もいるほど、雰囲気の異なる個室が用意されています。
日本情緒溢れる旅籠のイメージを大切にした、囲炉裏席。ライトアップされた箱庭も魅力的
日本情緒溢れる旅籠のイメージを大切にした、囲炉裏席。ライトアップされた箱庭も魅力的
炭火でじっくりと焼きあげるところを間近で見られるカウンター席は、常連さんが一人でお食事をしていることも
炭火でじっくりと焼きあげるところを間近で見られるカウンター席は、常連さんが一人でお食事をしていることも
左から、かどやホテルフロント係長の今仲孝夫さん、旅籠店長の半田雄介さん、旅籠トータルマネージャーの中村新一さん
左から、かどやホテルフロント係長の今仲孝夫さん、旅籠店長の半田雄介さん、旅籠トータルマネージャーの中村新一さん
「かどやホテル」の中の食事処ということもあり、「旅籠」さんのお料理は全国各地からの宿泊客のお腹も満たしています。

「つい先日は、『今日◯◯から来て泊まっている……』と話してくださったお客様が気に入ってくださったようで、次の日20人程の宴会で利用してくださいました」「数ヶ月に1度地方からいらして、必ずうちで夕食を召し上がるお客様もいらっしゃいます」と、中村さん。

連泊して2日目の夕食のお客様には、「昨日と同じ料理にならないように」という配慮も欠かさない。

接客のためのマニュアルはあえて作っていないが、目配り、心配りを大切に「居心地の良い雰囲気の中で、美味しいお料理を提供すること」を心がけているという。

「毎日仕事帰りにふらりと立ち寄る居酒屋と言うよりは、月に1度、美味しい料理と美味しいお酒を楽しみにいらしていただける料理屋でありたいです」「西新宿の居酒屋にしてはちょっと高級なイメージかもしれませんが、敷居はそんなに高くありません。急いでいると通り過ぎてしまいそうな入り口ですが、「かどやホテル」を目印に、ぜひ一度いらしてください」と、中村さん。

ジャズの流れる大人の空間で、絶品の鶏焼と珍しい日本酒をしっとりといただく。そんな大人の時間が、西新宿の通な楽しみ方になるかもしれません。
※取材時の情報です。変更となっている場合もございます、ご了承ください。