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新宿人御用達 名店・名品

〔北新宿〕大村庵

家庭的な雰囲気と料理で毎日通いたくなる街のお蕎麦屋さん

2013/07/11

空輸で届く旭川産ソバ粉のみを使用した香り高い蕎麦

若い女性からご年配の方まで、家族連れも入りやすい、こざっぱりとした店構え。植木の花々もお出迎え。
若い女性からご年配の方まで、家族連れも入りやすい、こざっぱりとした店構え。植木の花々もお出迎え。
JR中央総武線大久保駅から大久保通りを西へ向かうと、古くからの商店街や住宅街が広がる「北新宿」。今回は地元の人々に親しまれている蕎麦処「大村庵」さんをご紹介します。


大正から昭和初期の町の食堂をイメージした店内。モダンな雰囲気なので喫茶店と間違われることがあるとか。
大正から昭和初期の町の食堂をイメージした店内。モダンな雰囲気なので喫茶店と間違われることがあるとか。
「大村庵」は昭和47年(1972)、北新宿の現在地で開業。平成19年(2007)に店舗を建てかえ、リニューアルオープンしました。初代親夫婦と二代目息子夫婦の二世代で仲良くお店を切り盛りし、近隣の会社に勤める人や住民が気軽に足を運びます。
蕎麦は毎日打ちたてを茹で上げる。鯖節と鰹節から出汁をとったつゆは薄口。かけそばの場合は飲み干せるほど。
蕎麦は毎日打ちたてを茹で上げる。鯖節と鰹節から出汁をとったつゆは薄口。かけそばの場合は飲み干せるほど。
自家製の蕎麦は北海道・旭川産のソバ粉のみを使用。旭川にソバ畑を持つ製粉所から直接仕入れており、注文するたびに挽かれて真空パックに小分けされ、空輸で次の日には届きます。そのため、蕎麦は芳しい香り。お店特製の薄口仕立ての甘めのつゆで味わうと、より引き立ちます。
大村庵
■住所:東京都新宿区北新宿3-4-7
■アクセス:JR大久保駅北口から徒歩4分
■TEL:03-3371-0757
■営業時間:11:00~L.O.21:30
■定休日:不定休

定食で選べるお惣菜の小鉢は、女将手作りの家庭の味

「大村庵」の人気メニューは大きい海老が食べごたえのある「天せいろ」や大根おろしと紀州南高梅がのったさっぱり味の「梅おろしそば」。冬の寒い時期になると「煮込みうどん」「鍋焼きうどん」「カレー南蛮」がよく出るそうです。

また、お昼時に人気なのは「そば定食」。その理由はお惣菜を3品選べるからです。お惣菜は女将の手作りで、定番からオリジナルまで、煮物、酢の物、炒め物など10数種類。「ヘルシーで心がほっとするおいしさ」と女性や単身者のお客様を中心に喜ばれています。
そば定食。おそば(せいろorきつねorたぬき)、本日の小鉢より3品、ごはん付。ボリュームあり。
そば定食。おそば(せいろorきつねorたぬき)、本日の小鉢より3品、ごはん付。ボリュームあり。
「お惣菜の内容は毎日変わり、唐揚げ、しょうが焼き、焼き魚の定食でも1~2品選べます」と、若主人。「季節食材の天ぷらや海老の湯葉巻き天ぷら、関西風だし仕立てのちゃんぽんうどん、ゴマ鴨せいろといった新メニューも定期的に出し、常連のお客様も飽きないように工夫しています」。
本日の小鉢の1品、ほうれん草のゴマ和え。野菜を豊富に栄養バランスよく食べられるのもお惣菜の人気の秘密。
本日の小鉢の1品、ほうれん草のゴマ和え。野菜を豊富に栄養バランスよく食べられるのもお惣菜の人気の秘密。
本日の小鉢の1品、玉子焼。蕎麦のつゆのもととなる“かえし”を入れているので、ほんのり甘く、旨味がじわっ。
本日の小鉢の1品、玉子焼。蕎麦のつゆのもととなる“かえし”を入れているので、ほんのり甘く、旨味がじわっ。
本日の小鉢の1品、肉じゃが。女将の愛情がこもった“おふくろの味”がなんといっても魅力。ごはんが進む!
本日の小鉢の1品、肉じゃが。女将の愛情がこもった“おふくろの味”がなんといっても魅力。ごはんが進む!
本日の小鉢はほかにもいろいろ。<br>(手前から時計まわりに)<br>・大根と中華くらげのサラダ<br>・小女子(こうなご)の酢の物<br>・肉みそ豆腐<br>・ウインナーと白菜の煮びたし
本日の小鉢はほかにもいろいろ。
(手前から時計まわりに)
・大根と中華くらげのサラダ
・小女子(こうなご)の酢の物
・肉みそ豆腐
・ウインナーと白菜の煮びたし

チェーン店にはない個人店ならではの嬉しいおもてなし

「定食のごはんはおかわりも大盛りも無料です。そば定食でごはんより野菜をもっと食べたいというお客様には、ごはんなしで小鉢を4品つけることもあります」と、若女将。サービス精神が旺盛で心づかいが細やかなのも、「大村庵」が愛される理由です。
お酒、小鉢3品、おそばの「ほろ酔セットもあり、ビールや日本酒のほか、蕎麦焼酎を楽しむお客さんも。
お酒、小鉢3品、おそばの「ほろ酔セットもあり、ビールや日本酒のほか、蕎麦焼酎を楽しむお客さんも。
「あの方はこの野菜が苦手だから別の野菜をつけようとか、あの方はこのお惣菜が好きだから多めに盛ろうとか、チェーン店のような型にはまった接客ではなく、お客様の好みや要望に柔軟に合わせた、個人店ならではのおもてなしを心がけています」。
サービスの飴玉はお玉ですくい取った分だけもらえる。子どもたちは大喜び!
サービスの飴玉はお玉ですくい取った分だけもらえる。子どもたちは大喜び!
「大村庵」では家族連れのお客様が増えたためお子様メニューを作り、子どもたちに飴玉のサービスも行っています。工夫されたメニューにも機転がきくおもてなしにも、お客様に喜んでもらいたいという気持ちがひしひしと伝わってきて、心がほんわかあたたまります。

地元の人々に見守られて子育てしやすい人情商店街

右からご主人の吉谷俊明さん、女将の百合子さん、4ヶ月の新くん、若主人の誠さん、若女将の陽子さん。保育園に行っていた6歳の看板娘ののかちゃんには会えず残念。
右からご主人の吉谷俊明さん、女将の百合子さん、4ヶ月の新くん、若主人の誠さん、若女将の陽子さん。保育園に行っていた6歳の看板娘ののかちゃんには会えず残念。
子どもといえば、若夫婦にはお子さんが2人います。現在6歳の女の子と4ヶ月の男の子で、お姉ちゃんはとても元気いっぱい。「大村庵」の看板娘で、地元の柏木親友会商店街の人たちと顔なじみだそうです。

「娘は商店街の方々に育ててもらっていると思っています。『暑いから帽子かぶんなさい』『道路は車が来るから気をつけてね』と声をかけてくださったり、『道路の真ん中を走るんじゃねぇよ!』と叱っていただいたり、とてもありがたくて、ここは子育てしやすい街なんです」と、若女将。

「うちは家族経営だからね、孫のクリスマス発表会とか、家族でディズニーランドに行くとか、そういう日は店を休むんだ」と、名物親父さんといわれているご主人。「だって、家族を大切にできなかったら、お客さんも大切にできないだろ? (笑)」。
大久保通りをはさんで広がる北新宿の街。柏木親友会商店街には青果店、酒店、茶舗、文具店など昔ながらの小売店が残る。
大久保通りをはさんで広がる北新宿の街。柏木親友会商店街には青果店、酒店、茶舗、文具店など昔ながらの小売店が残る。
新宿新都心のすぐそばにある、なんとも人情味あふれる商店街とアットホームな「大村庵」。北新宿におでかけの際はぜひ、お蕎麦と女将のお惣菜を味わいに立ち寄ってはいかがでしょう。いい家族だなあと思うとともに、自分の家族にも会いたくなるかもしれませんよ。
※取材時の情報です。変更となっている場合もございます、ご了承ください。