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新宿人御用達 名店・名品

〔神楽坂〕梅花亭

大切なお客様のおもてなしやお土産、自分へのごほうびにもぴったりの和菓子屋さん!

2012/04/25

観て楽しく、食べておいしい「梅花亭」の和菓子

和のまち神楽坂にとけこんだ店構えの<br>『梅花亭』さん
和のまち神楽坂にとけこんだ店構えの
『梅花亭』さん
路地や石畳、黒塀の佇まいに江戸の面影を伝える和のまち神楽坂。寺社にお参りに出掛けたり、お友達と一緒にまち歩きに出掛けたりしたとき、神楽坂らしい手土産を買って帰りたい!と思われた方に、おすすめの和菓子店があります。
今回の「新宿人御用達 名店・名品」のコーナーは、定番の銘菓『鮎のてんぷら最中』や『浮き雲』で有名な「梅花亭」さんです。昭和10年創業以来、心のこもった伝統の味を提供し続けています。
添加物を一切使わず、国産の自然素材を使い、心を込めた手仕事で季節感あふれる和菓子に仕上げています。店頭に並ぶ和菓子に目移りしてしまったら、お店の方に相談してみてください。一つひとつのお菓子の季節感、食べ頃、用途など、丁寧に教えて下さいます。神楽坂でしか買えない、心躍るおいしい手土産。贈り物としても喜ばれるその名品は、日本人が大切にしてきた心を伝えます。
梅花亭 神楽坂本店

■住所:162-0825 東京都新宿区神楽坂6-15
■アクセス:東京メトロ東西線神楽坂駅神楽坂口を出て左へ徒歩2分
■TEL&FAX:03-5228-0727
■営業時間:10:00~20:00
■定休日:不定休
■ホームページ:http://www.baikatei.co.jp/

創業以来「安心・安全、観て楽しく、食べておいしい」をモットーに、品質保持のため一つひとつ手作りされる和菓子

『梅花亭』4代目の井上豪さん。
『梅花亭』4代目の井上豪さん。
4代目・和菓子職人の井上豪さんは、梅花亭の和菓子のおいしさについて、「お品書きにも記されていますが、1935年(昭和10年)の創業以来『安心・安全、観て楽しく、食べておいしい』を心がけて和菓子作りをしている点です」と話します。
国産の安心で安全な素材を用い、無添加にこだわり、食されるお客さまの健康を第一に考えて作られていることが一番のポイント。
手間を惜しまず、白あんも小豆のあんも豆から煮て、裏ごしをして砂糖を加え、さまざまな餡に加工しています。
また副材料も、缶詰や袋詰めで仕入れるお菓子屋さんが多い中、手作りにこだわります。例えば栗のお菓子を作るには、栗の産地から仕入れた栗を蜜漬けにしたものを使うそうです。和菓子は素材の味が重要なので、原材料から仕入れ、自らの手で副材料を作るのです。
「鮎のてんぷら最中」にあった餡を、<br>最中の皮に入れます。
「鮎のてんぷら最中」にあった餡を、
最中の皮に入れます。
また同じく副材料として使われる杏子は、ご両親が長野に旅行されたときに探された契約農家さんから届けれられます。それを蜜漬けにしたり、ジャムにしたりしています。
和菓子の美味しさを決める餡も、十勝産の小豆を使用。餡というと、一般的には3種類程度だそうですが、「梅花亭」さんの餡は、お菓子のそれぞれの皮に合わせて25種類を、3代目の現社長が炊き合わせているそうです。梅花亭さんの思いやこだわりを感じますね。
そして和菓子の命であるお餅となるもち米は、宮城産の高級もち米『みやこがね』を使っています。この『みやこがね』は非常に柔らかく、水分を含み、腰があり、和菓子には最適なもち米だそうです。素材を大切にし、手間を惜しまず、一つひとつの品に愛情を持って作りあげています。

二十四節気に合わせ、観ても楽しい季節の生菓子の新作を届ける

生菓子を作る時、必ず下絵(デザイン画)を興して、見て楽しい和菓子を作り上げます。
生菓子を作る時、必ず下絵(デザイン画)を興して、見て楽しい和菓子を作り上げます。
日本は四季に富んでいます。最近では、暮らしの中から季節感が失われつつあると言われていますが、日本人は昔から四季の移り変わりや豊かな自然を身近に感じてきました。「和菓子は、今も季節を大事にしています」と4代目の井上さん。「二十四節気などの季節の移り変わりや花鳥風月を愛でる心を大切にし、食する方に日本の良さを感じて頂き、深い喜びを味わって頂くお菓子を作り続けるよう心掛けています」
「梅花亭」の季節の生菓子は、二十四節気に分けられ、毎年暦の移り変わりに合わせて、6種類ずつの新作を作っています。美しい色合いも、ベニバナ由来の本紅色素やクチナシなどの天然色素を使い、お客様に安心して召し上がって頂けるようにしています。
4代目の井上さんは、美大の油絵科を専攻されたので、見た目の美しさもまた格別。さらに、季節を感じて、楽しんで頂ける和菓子の技術向上も怠りません。
また「菓銘」(花鳥風月、短歌や俳句、地域の歴史や名所に由来する)から、イメージを膨らませて頂けるよう工夫をしています。クリスマスに合わせた和菓子も12月に発売され、人気を博しました。
弥生三月、おひな祭りにぴったりの「雛の袖」。
弥生三月、おひな祭りにぴったりの「雛の袖」。
梅花亭さんの桜もちは、2種類。<br>通常の物(左)と「江戸風桜もち」(右)。<br>お好みで選べます。
梅花亭さんの桜もちは、2種類。
通常の物(左)と「江戸風桜もち」(右)。
お好みで選べます。
女将さんの手作り陶器に飾られた手<br>のひらにのる大きさが可愛らしい「雛寿司」。<br>もちろん和菓子です。
女将さんの手作り陶器に飾られた手
のひらにのる大きさが可愛らしい「雛寿司」。
もちろん和菓子です。

神楽坂の人々に愛される梅花亭の和菓子

お店に並ぶ自家製ジャム。
お店に並ぶ自家製ジャム。
梅花亭が神楽坂に店舗を出店したのは、今から7年前。
「まち全体が和風で、日常的に和菓子を召し上がる方も多いですね。日本の一年の季節や行事に合わせた和菓子を求められるお客様がたくさんいらっしゃるのが神楽坂の魅力です」と井上さん。また神楽坂に魅かれて多くの観光客も訪れ、和菓子店を出店するにはとても良い街だと感じたそうです。
もともと梅花亭では、丁寧な接客を大切にしていたのですが、女将さん始め、従業員の皆さんが心を込めた接客をしていく中で、神楽坂においても多くのお客様の心をつかんでいく事ができたそうです。
また神楽坂商店街にも加盟し、地域の方々とのコミュニケーションも積極的に図っています。そんなご近所づきあいのエピソードとして、女将さんが日頃作っていたジャムをご近所の方におすそ分けしていると、「おいしいので是非商品化して」との声があり、現在では、店頭にジャムを商品として置くようになったということも。また毎年秋に行われる「まち飛びフェスタ」などの地域行事にも参加されています。

伝統を守りつつ新たな創作も続ける梅花亭

定番の「鮎の天ぷら最中」さくさくと皮が餡と<br>絶妙のハーモニーを醸し出しています。
定番の「鮎の天ぷら最中」さくさくと皮が餡と
絶妙のハーモニーを醸し出しています。
ふわふわメレンゲが美味な「浮き雲」。
ふわふわメレンゲが美味な「浮き雲」。
お店の方と話す和菓子のうんちくも<br>楽しいです。
お店の方と話す和菓子のうんちくも
楽しいです。
梅花亭と言えば、現在101歳になられた初代が考案された「鮎の天ぷら最中」や、4代目の菓子職人である井上さんが考案した「浮き雲」などの定番銘菓が有名ですが、人気商品に甘えることなく、安心で安全な、観て楽しく食べて美味しい和菓子を創作するため日々精進されています。
お店の方々はお客様のご要望に応えるよう、和菓子の説明を丁寧にし、温かい接客をして下さいます。神楽坂を訪れた時は、梅花亭にお立ち寄りください。品質保持のため、一つひとつ手作りし、大量生産しない本物の和菓子を楽しむことができます。
※取材時の情報です。変更となっている場合もございます、ご了承ください。