神楽坂歳時記
商店街の入り口、神楽坂
坂下の看板。詳しく説明が書かれています。
神楽坂といえば非常に坂の多いまち。そこで今回私は神楽坂にある、有名な坂をいくつか巡り歩いてきました。
最初はやはり神楽坂。坂下にある看板には、
「坂名の由来は、坂の途中にあった高田八幡(穴八幡)の御旅所で神楽を奏したから、津久戸明神が移ってきた時この坂で神楽を奏したから、若宮八幡の神楽が聞こえたから、この坂に赤城明神の神楽堂があったからなど、いずれも神楽にちなんだ諸説がある。」
と書かれていました。はっきりとした由来はわからないようですが、この神楽坂通りには様々なお店があり、ランチタイム時は歩行者天国になるため人通りが多く、若者から大人まで、様々な年代の人々が食事や観光を楽しんでいます。 神楽坂は今も昔も人々の賑わいの場であったことが感じられます。
石畳の道。風情がありますね。
しかし一歩路地に入ると雰囲気はがらりと変わります。石畳にある高級料亭、静かな住宅街、おしゃれなレストランやバー、歴史ある寺社など表情豊かです。神楽坂は夏目漱石をはじめ多くの文学者にも愛された場所でもあり、様々な顔を持っているところが魅力の一つなのでしょう。
お店がいっぱいのメインストリート。
とっても人通りが多いです。
地蔵坂にあるおせんべい屋さん
近くには光照寺が。
次に神楽坂通りをまっすぐ進み毘沙門天を過ぎたところを右へ曲がって袋町方面に進んだところにある、地蔵坂。
こちらの看板には、
「この坂の上に光照寺があり、そこに近江国(滋賀県)三井寺より移されたと伝えられる子安地蔵があった。それに因んで地蔵坂と呼ばれた。また、藁を売る店があったため、別名「藁坂」とも呼ばれた。」
とありました。坂の上には確かに光照寺があり、そちらには地蔵坂の名の通り地蔵が。
かわいい外観の神楽坂地蔵屋。
この坂を上って目に入ったのは『となりのトトロ』に出てきそうな可愛らしいバス停・・・のようなせんべい屋さん「神楽坂地蔵屋」。
こちらのお店では備長炭を使い、時間をかけて火おこしして手焼きで1枚1枚丁寧におせんべいを焼いているそう。生地もこだわり、良質な国産うるち米を使って手作業でこね、機械を一切使わず天日干し。無添加にこだわって、味付けも醤油のみ―そんなこだわりの体にやさしいおせんべい、さっそくいただきました。
バリッといい音。市販されているおせんべいより固く、とっても食べごたえあり。生地そのものの味が強く、どこか昔懐かしさを感じる、味わい深いおいしいおせんべいでした。
この神楽坂地蔵屋のおせんべいは1枚150円~、固焼き、やや焼き、生醤油せんべいと種類もいくつかあり。お土産にも最適な10枚パック入りも販売されていました。神楽坂のお土産にはもってこいですね。
地蔵屋さんにはほかにも、シフォンケーキやソフトクリームもあります。お散歩の休憩がてらに、ぜひ寄って みてはいかがでしょうか。
たくさんの種類のおせんべいが
置いてありました。
お店の方がほうじ茶を出して下さいました。
とってもおいしかったです。
とっても狭い! 袖摺坂(そですりざか)
本当に狭いです……
地蔵坂の次に行ったのは、袖摺坂 (そですりざか)。大久保通りの箪笥町の交差点の近くにある石段でできた坂道です。パッと見た感じでは階段なので、「坂道・・・?」と思うのですが、階段の下には説明書きの看板が。
「狭い坂道でお互いに袖を摺り合わせるほどだったという。そんなことから、誰いうとなく袖摺坂というようになったという。」
とあるように本当に狭いです。2人が擦れ違うことができるかどうかの 幅しかありません。着物を擦り合わし、互いに顔をあわせながらすれ違っていく。そんな袖摺坂はとっても風情を感じさせるてくれる場所でした。こちらの坂を上がったところにはランチタイムにビュッフェを行っているカフェもありました。
神楽坂にはほかにも朝日坂、弁天坂、赤城坂など様々な坂があります。また名前のない坂もたくさんあります。自分の気に入った坂を散歩がてらぜひ探してみてはいかがでしょうか。
神楽坂地蔵屋
住所:東京都新宿区袋町11-5
電話番号:03-3235-0211
営業時間:平日、土曜 10:30~なくなり次第終了
日曜、祝日 12:00~なくなり次第終了
定休日:火曜