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神楽坂のツボ

石畳に響く三味の音色~前編~

神楽坂散策

2010/10/28

料亭や石畳が点在する神楽坂は、新橋、赤坂、芳町(人形町)、向島、浅草と並び、今でも芸者さんが行き交う「東京六花街」のひとつ。そこで、ちょっぴりとでもいいから芸者衆の艶姿を拝みたいと、お姐さん方が唄や踊りのお稽古に訪れるという、「見番」(東京神楽坂組合)を目指しました。どうぞ、ご贔屓に~。

神楽坂下の交差点から、神楽坂通りを上っていきます。左手に「手作り」の文字が躍る小さな靴屋さんがあるので、その手前で路地を左折。すると、右手に見えてくる、レトロな旅館風建物が目指す見番です。手前に伏見火伏稲荷神社の赤い鳥居があり、ちょっとした異次元スポットの雰囲気を醸しています。
靴屋さんの角を曲がります。
靴屋さんの角を曲がります。
右手に見える旅館風の建物が見番。「麻雀 潤」の青い看板が目印!
右手に見える旅館風の建物が見番。「麻雀 潤」の青い看板が目印!
建物の間に鎮座するお稲荷様。玉垣には「東京神楽坂組合」の文字が。
建物の間に鎮座するお稲荷様。玉垣には「東京神楽坂組合」の文字が。
ちょうど曲り角に、稽古場と「東京神楽坂組合」の表札が掛かった建物(左)が並んでいます。間に立派な松(?)の木が。
ちょうど曲り角に、稽古場と「東京神楽坂組合」の表札が掛かった建物(左)が並んでいます。間に立派な松(?)の木が。
稽古場は木格子窓がレトロ。
稽古場は木格子窓がレトロ。
ちょっとびびってます。
ちょっとびびってます。
新宿区観光協会によると、見番とは、芸者衆の手配、玉代(お遊びの代金ですな)の計算などを行う花柳界の事務所や稽古場のこと。神楽坂の花柳界は、最盛期には700人近い芸者さんがいましたが、今は30人ぐらいだそうです。

着いたのは午後3時頃。お稽古の曜日や時間ってどうなっているんでしょうか…。今にお姐さん方が出てくるかも、と前をうろうろしていたのですが、引き戸の音に振り返れば、出前の食器を下げにきた、ご近所の飲食店のおばさまでした。向こうも怪んだでしょうが、さすがにこの年では、芸妓志望の地方子女とも思われなかったことでしょう。

ちょうど、「神楽坂まち飛びフェスタ2010」の開催期間中で、組合の建物入口には「常盤津を聴いてみよう!」と書かれたポスターが! 常盤津千代太夫師匠をはじめ、門下生の皆様が出演なさるようです。さぞ、艶やかでしょうねぇ。
稽古場の前にはおしゃれなイタリアンレストランがありました。
稽古場の前にはおしゃれなイタリアンレストランがありました。
見番と通りを挟んで、こんなかっちょよい建物が建っています。左手の螺旋階段もよい味を出してます。
見番と通りを挟んで、こんなかっちょよい建物が建っています。左手の螺旋階段もよい味を出してます。
曲り角にあった標識。レストラン以外いっちゃだめ!
曲り角にあった標識。レストラン以外いっちゃだめ!
標識の先もイタリアンレストラン。上階はさっきのかっちょよい系建物です。
標識の先もイタリアンレストラン。上階はさっきのかっちょよい系建物です。
ポスターの情報を入手して立ち去りかけた時、「ツレシャン、ツレシャン…」と、三味の音が! 風情がありますねぇ。こうなったら、も少し粋な気分を味わいたい…。おや、稽古場の向かいに、なにやら石畳の細い路地が続いているじゃありませんか。(後編へつづく)

神楽坂に関する書籍紹介