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神楽坂の達人

加登家/横倉泰信さん

2010/01/27

SHOES GALLERY加登家の横倉泰信さんに伺いました

神楽坂通りに面した加登家(かどや)。
神楽坂通りに面した加登家(かどや)。
神楽坂でお店を営んでいる方や神楽坂の在住者の目を通して、神楽坂の魅力をお伝えする「神楽坂の達人」。

第2回目は神楽坂通りに面した婦人靴の専門店、SHOES GALLERY加登家横倉泰信(よこくらやすのぶ)さんのインタビューをお届けいたします。

今年で創業110年の加登家について

加登家は婦人靴専門店とのことですがなぜ婦人靴なのでしょうか?

横倉さん:
男性よりも女性の方がファッション度も高いと思いますし、ニーズも高いと思いますので婦人靴専門にしています。

どんなお客様が多いですか?

横倉さん:
ヤングミセスからミセスの方まで幅広い層にご利用いただいています。
100周年のときに作られた記念碑。店内にこれがあると目立ちますね~。
100周年のときに作られた記念碑。店内にこれがあると目立ちますね~。
店内に並ぶ婦人靴。横倉さんのこだわりが見えます。
店内に並ぶ婦人靴。横倉さんのこだわりが見えます。

創業してどのくらいになりますか?

横倉さん:
明治33年になりますので今年で110年になります。この界隈ではかなり古い方になるのだと思います。

長い歴史の中でお店のコンセプトや商品は変わりましたか?

横倉さん:
最初は草履だとか下駄を作っていました。当時の衣類は着物がを中心でしたので、それに合うような小物を扱っていました。時代にあわせて衣食住の文化が変わるように、お店側もそのニーズにあわせたものを提供しなければなりません。それで時代の移り変わりと共に、今は婦人靴を扱うようになったのです。

神楽坂の魅力を語っていただきました

長い間、神楽坂を見てきて昔と今とで変わったと感じることはありますか?

横倉さん:
元々神楽坂は古典的な街で伝統や歴史が織り込まれた街だと思うんです。そこに人、お店、イベントなどの新しいものが入ってくることで、両者がうまく溶け合って、どんどん新しいものが生まれてきていると感じます。特にここ最近は若い方も含めて、女性のお客様が増えた印象があります。
横倉さんのおすすめ紹介その1。可愛らしさと機能性を兼ね備えた婦人靴。
横倉さんのおすすめ紹介その1。可愛らしさと機能性を兼ね備えた婦人靴。
横倉さんのおすすめ紹介その2。中敷にコルクを使用し履き心地のよい婦人靴。
横倉さんのおすすめ紹介その2。中敷にコルクを使用し履き心地のよい婦人靴。

観光客が多数訪れる神楽坂の魅力って何でしょうか?

横倉さん:
坂を中心とした個店の持つ素晴らしさが点在する街というのが魅力だと思います。都市空間を研究している方から、おはじきを並べたような空間にお店があって、それがままごとのような楽しさのある街ですねと言われたことがあります。都会においてこういう親しみのある空間というのは、非常に貴重なものなのかもしれませんし、それが神楽坂の魅力になっているのだと思います。

最近、テレビや雑誌などのメディアでも紹介されることが多いですね。

横倉さん:
そうですね。神楽坂を取上げていただくことは非常に多いですね。今は工事中ですが、赤城神社の再生プロジェクトが進行中で今年(2010年)の夏から秋にかけて竣工になります。心を癒すパワースポットとしての側面から街の新しい魅力も生まれてくるのでは、と私自身も楽しみにしています。

商店街としての取組みについて

横倉さんが商店街として取り組んでいることはありますか?

2010年1月現在工事中の赤城神社。現在は仮参道と仮殿がある。
2010年1月現在工事中の赤城神社。現在は仮参道と仮殿がある。
横倉さん:
赤城神社の竣工にあたり、今後神楽坂の商店街としてどう関わっていくかを考える実行委員会の委員長を務めています。

8月22日(日曜日)に神様を神殿に移す御神田遷し(おみたうつし)を予定していまして、当日は700年に一度の開基を祝して夕方頃に神楽坂通りを使った取組みをしたいと考えています。9月の19~21日には例大祭も予定しています。

お店を続けてきてよかったと思うことはありますか?

横倉さん:
お客様の声がダイレクトに聞ける、お客様の表情がわかるということでしょうか。毎日が新しい人との接触ですので自分自身も常に勉強をして、お客様にいいものを提供することが出来るように日々努力をするのも、お店をやっているから出来る喜びなんでしょうね。

横倉さんの座右の銘を教えていただけますか?

横倉さん:
温故知新です。

よく利用するお店を伺いました

神楽坂を訪れるときの参考として、横倉さん自身がよく利用するお店を教えてください。

神楽坂通りを挟んで加登家のほぼ向かいにある梅花亭は和菓子の逸品ぞろい。
神楽坂通りを挟んで加登家のほぼ向かいにある梅花亭は和菓子の逸品ぞろい。
横倉さん:
三味亭さん(焼肉)はよく行きます。梅花亭さん(和菓子店)も好きです。

あと、神楽坂へ遊びにくる人に是非散策してほしいのが赤城神社方面のコースです。赤城参道の近くにもジェリクールさんとか、象牙のアクセサリーがあるアイボリーショップ松本さんとか楽しいお店がたくさんあります。神楽坂は横道(路地)にも楽しいお店や場所がたくさんありますので、色々散策して、楽しみを見つけてほしいですね。

最後に今年の抱負を教えてください。

横倉さん:
お客様に喜ばれ必要とされるものを提案する力をますます磨いていきたいです。

まずお店に入ったときのお客様をお迎えする横倉さんの優しい面持ちが印象的でした。「お客様ご自身が好きなものを選んでいただければいい」という横倉さんですが、この方になら安心して靴のことを相談できるオーラが漂っています。

ただ商品を販売するだけでなく、時代に応じたいいものをお客様に紹介したいという横倉さん。昔ながらの神楽坂の街を支えつつ、今後の新しい取組みにも期待しています!今回はご協力いただきましてありがとうございました。
加登家の紹介ページ