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神楽坂の達人

株式会社ハピネス/紺谷和久さん

2010/01/07

神楽坂商店街振興組合の副理事長も務める紺谷さんに伺いました

神楽坂6丁目にあるハピネスのオフィスビル
神楽坂6丁目にあるハピネスのオフィスビル
神楽坂でお店を営んでいる方や神楽坂の在住者の目を通して、神楽坂の魅力をお伝えする「神楽坂の達人」。

第1回目は株式会社ハピネスの取締役で、神楽坂商店街振興組合の副理事長や神楽坂粋いき逸品の担当責任者を務めていらっしゃる紺谷和久(こんやかずひさ)さんのインタビューをお届けいたします。

今年で創業35年の株式会社ハピネスについて

まずは株式会社ハピネス(以下ハピネス)について教えていただけますか?

紺谷さん:
ハピネスは「美」「健」「幸」づくりをご一緒にという理念のもと、生活事業や食育事業、カルチャー事業を展開している会社です。

どんなお客様が多いですか?また最近人気のサービスは何でしょうか?

紺谷さん:
ハピネスのお客様は女性が中心です。最近はカルチャー事業でおこなっている「手づくりネクタイ」や「山の幸染め」「グラスアート」「押し花」などが好評をいただいております。長い間、事業を営んでいますので、時代に応じたサービスを提供しつつも、本物の手づくりにこだわったモノづくりカルチャーに取り組んでまいりました。
手づくりにこだわったネクタイ
手づくりにこだわったネクタイ
お洒落なグラスアート
お洒落なグラスアート

創業してどのくらいになりますか?

紺谷さん:
1974年の12月に創業しましたので35年になります。

ハピネスは最初から神楽坂にあったのですか?

紺谷さん:
神楽坂には1997年からなので13年になります。最初は神楽坂の矢来町という場所にあり、その後、5年前に今の場所(神楽坂6丁目)に移転してきました。

神楽坂の魅力を語っていただきました

長い間、神楽坂を見てきて昔と今とで変わったと感じることはありますか?

紺谷さん:
伝統的なお店がだいぶ少なくなってきたと思います。その変わりに、パワフルな飲食店が増えてきました。マンションが建設されたり、神楽坂の街が取上げられることが増えた影響もあって、観光客が増えました。

最近では、「越前若狭祭りin神楽坂」とか、神楽坂と縁のあるローカルエリアの方々が一緒に物産展や町興しを行ったりするような協力関係もありますので、そのような新しい試みに積極的に取り組んできたことも影響していると思います。
写真は平日午前9時頃の早稲田通り<br>週末は観光客で賑わう
写真は平日午前9時頃の早稲田通り
週末は観光客で賑わう
2月から3月にかけては<br>伝統芸能2010も開催される
2月から3月にかけては
伝統芸能2010も開催される

観光客が多数訪れる神楽坂の魅力って何でしょうか?

紺谷さん:
伝統的な「お店」があること、それを切り盛りしている「人」に魅力があるということだと思います。大人が、やんちゃしたり遊んだりできるような場所というのも魅力のひとつです。

神楽坂といえば「粋」という言葉がしっくりきますよね。

紺谷さん:
和風の小物屋があったり、塗物屋があったり、今でも粋なお店は多いです。訪れる人もお店を営んでいる人も、目が肥え、舌が肥えている人たちが集まっている場所が神楽坂なのだと思います。

神楽坂商店街振興組合での活動について

紺谷さん自身が神楽坂商店街振興組合に関わるようになったのはいつ頃からですか?

紺谷さん:
2001年からですので9年前からです。役員としては7~8年前、昨年は副理事長にも推挙していただきました。

振興組合としてはどのような活動をされているのですか?

厳選されたおいしいものを紹介する<br>粋いき逸品神楽坂
厳選されたおいしいものを紹介する
粋いき逸品神楽坂
紺谷さん:
振興組合の理念を作ったり、販促プランとして商店街の中だけではなく加盟していない店舗さんと協力しあって、街全体を活性化していくプランを作ったりしています。

最近の例では「地域共通ポイントカード(神楽坂ファンくらぶカード)」や、「粋いき逸品」があります。商店街の通常のイベント事業とは違う、新しい取組みをテーマに活動しています。

活動をされる中で神楽坂の課題として感じていることはありますか?

紺谷さん:
魅力のところでお話した伝統や人の魅力をいかにして次世代が継承するかだと思います。先日、黄檗売茶流の家元である中澤弘幸先生とお話をする機会がありまして、伝承と伝統の違いを教えてもらいました。「伝承は時代に流されずそのまま続けていれば結構楽にできてしまうのですが、伝統はそうはいかない」と。

なぜなら、伝統は時代毎に磨かれて時と共に進化しているものなので、それをいかに感じ取って自分の物に出来るかが鍵となるからです。神楽坂の伝統を財産として次の世代がしっかりと意志を持って継承していくことが大事だと思います。

よく利用するお店を伺いました

神楽坂を訪れるときの参考として、紺谷さん自身がよく利用するお店を教えてください。

早稲田通りに面したKIMURAYA<br>地元の人だけでなく観光客にも人気
早稲田通りに面したKIMURAYA
地元の人だけでなく観光客にも人気
紺谷さん:
大久保通り沿いにあるスペイン料理の「ぷらてーろ」さん。リーズナブルで美味しいです。「寿司 響」さんもよく行きます。ランチメニューに載っていない隠れメニュー「彩~いろどり~」(3000円)は、その日に入荷した選りすぐりのネタをたっぷり堪能させてくれる通好みの江戸前にぎりコースです!

大阪寿司で有名な「大〆(おおじめ)」さんは伝統の味を守り続けていて好きです。それと「KIMURAYA」さんは普段からよく利用しています。

最後に今年の抱負を教えてください。

紺谷さん:
ハピネスが今年で36年目になりますので、40周年を念頭に置きながら未来につながるチェンジをしていきたいです。

紺谷さんは商店街の先輩方から腰の低さ、勤勉さ、笑顔、言葉づかい、信念の大切さ、我慢強さ、交渉術など様々なことを学んだといいます。

紺谷さんが敬愛してやまない先輩方が汗水たらして頑張ってきたからこそ、今の神楽坂があると言い切る紺谷さん。そんな頼もしい先輩方の一員として、未来の神楽坂商店街を築いてください!今回はご協力いただきましてありがとうございました。

株式会社ハピネスの紹介ページ
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