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新宿ものづくりマイスター 技の名匠

【東京染小紋】 富田 篤さん

平成20年度認定

2014/08/26

新宿区の染を日本に、世界に発信する技の名匠

株式会社 富田染工芸 5代目の富田篤さん
株式会社 富田染工芸 5代目の富田篤さん
 東京染小紋の名匠として、新宿ものづくりマイスター・技の名匠の第1号認定者であり、約150年続く株式会社 富田染工芸の伝統を受け継ぐ5代目ご主人、富田篤さんにお話しを伺いました。

 富田さんは経済産業省認定の日本伝統工芸士や東京都の認定した伝統工芸士でもあり、新宿区染色協議会の会長も務められています。いろいろな染色関連のイベントやご自身の工房で新宿ミニ博物館「東京染ものがたり博物館」をオープンするなど、染色の周知普及活動にも幅広く活躍されています。

約150年つづく伝統を受け継ぐ

……東京染小紋というお仕事、この仕事に就いたきっかけをお教えください。

 型紙を使って着物地を染める「型染」の中でも、細かな柄のものを小紋と言います。繊細で上品な伝統柄(単色)の「江戸小紋」と、型紙を何枚も使い自由にデザインされた「東京しゃれ小紋」の2つを総称して「東京染小紋」と言いいます。

 明治初頭に私の祖先が京都から江戸東京に移り、それから約150年に亘りこの仕事を続けてきて、私で5代目になります。子供の頃からこの仕事をしていました。やりたくないとか、やりたいということではなく、家業として自然な流れでこの仕事に就きました。
東京染小紋の財産ともいうべき12万枚の型紙を納めた棚。
東京染小紋の財産ともいうべき12万枚の型紙を納めた棚。

着てくださるお客様がいらっしゃるのが一番の喜び

……どのようなことで苦労しましたか。なぜ続けることができたのでしょうか。

 着物を着る方が少なくなり、売れなくなるという状況の中で、この仕事をどうやって続けていくかが苦労していることです。逆に喜びは、自分がデザインした着物を着ていらっしゃる方を街で見かけること、着てくださるお客様がいらっしゃることです。それが誇りでもあります。

 親たちが代々受け継いできた工芸と技法を、私も繋いできました。そしてまた、自分の子供たちに繋げていく。150年続けているものをさらに続けていく、「東京一の工場」という誇りをもっているから続けられたのでしょう。
長年使い込まれた反物を広げる板と刷毛。工房の天井にずらりと並ぶ。
長年使い込まれた反物を広げる板と刷毛。工房の天井にずらりと並ぶ。

新宿区は東京の中でも染の一大産地

……新宿区でご活躍していることについてお聞かせください。

 「染は京都」と言われていますが、京都と金沢、そして東京が、日本の染物の三大産地なのです。その東京の中でも新宿が一番。きれいな水を求めて、神田川や妙法寺川の周辺に移り住んできた70軒ほどが、今も染色の仕事をしています。東京随一の染の産地、新宿でこの仕事を続けられるのは染職人としての誇りでもあります。

 新宿区の協力を得て、2006年に「染の王国・新宿」というブランドを立ち上げました。毎年夏になると、神田川の親水テラスで、糊や余分な染料を洗い流す工程「水元(みずもと)」を実演したり、冬には妙法寺川の川面に反物、商店の軒先に暖簾を展示して、染物で街を彩る「染の小道」というイベントを行ったりしています。新宿区の染を日本国内はもちろん、全世界に売り込んでいます。
工房が東京染ものがたり博物館になっており、染の工程の見学と体験ができる。
工房が東京染ものがたり博物館になっており、染の工程の見学と体験ができる。

受け継がれてきた技法で、新しい分野へチャレンジ

……今後の希望や後継者に向けたメッセージがありましたら教えてください。

 できるだけ多くの方たちに着物を、東京染小紋を着ていただきたいと思っています。東京染小紋は日常着です。普段着として、気軽に着ていただける着物を作っていきたいと思います。

 そして、東京染小紋を広めるために、着物だけにはこだわりません。ストールとか、ハンカチ、ネクタイなどを伝統の技法で染めるという新しいチャレンジもしています。そうすることで、もっともっと多くの方に、東京染小紋を知っていただきたい。

 着物の良さや東京染小紋の素晴らしさを知って頂く為に、体験工房も行っています。

 後継者として息子もこの仕事に就いてくれています。そろそろ私の代わりとして、いろんなことにチャレンジしながら、若い人の感性でもっともっと東京染小紋を広めて欲しいと思います。

……都電荒川線「面影橋」に近い神田川沿いの工房をお訪ねしたその日は、「東京染ものがたり博物館」の体験工房が開催されていました。にこやかな中、簡にして要を得た語りに引き込まれてしまいました。
 着物とその染色技法など伝統的な良さが見直されているとは言え、市場は縮小する時代。新しいモノも加えてこの素晴らしい伝統が長く続いて欲しいと思います。
富田 篤(とみた あつし)さん
業種:東京染小紋
工房:株式会社 富田染工芸(東京染ものがたり博物館)
住所:新宿区西早稲田3-6-14
電話:03-3987-0701
FAX:03-3980-2519
営業:午前9時~午後5時
定休日:土日・祝日
ホームページ:東京染ものがたり博物館
写真・文 しんじゅくノート編集部 取材撮影 2014年8月19日

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