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新宿ものづくりマイスター 技の名匠

【管楽器修理】 高橋 一朗さん

平成21年度認定

2014/07/04

管楽器の音をよみがえらせる修理のマイスター

「高橋管楽器」の二代目、高橋 一朗さん
「高橋管楽器」の二代目、高橋 一朗さん
 新宿区大久保の顔のひとつ、音楽と楽器の街。その起源は1940年(昭和15年)、日本初の管楽器個人修理店「高橋管楽器」の開業にあります。初代が築いた信頼と技は、現在二代目と三代目に受け継がれています。

 奏者が自分の音を作り出すために管楽器はいろいろなメンテナンスが必要です。音程や音質、キーなどのメカニック部分の調整、タンポと呼ばれる劣化しやすい部品の交換だけでなく、手に馴染む道具としての微細なチューニングなど。奏者と修理の匠との共同作業によって、素晴らしい演奏が実現しているのです。

 著名なサックスプレーヤーはもとより、多くの奏者から修理を依頼される管楽器修理師、高橋一朗さんにお話を伺いました。

日本で初めての管楽器個人修理店

……管楽器修理とはどのようなお仕事ですか、また、就かれたきっかけをお教えください。

 管楽器の点検、分解、清掃、修理や交換、キーや管体の仕上げ、全体の調整を行い、楽器をよみがえらせます。革を使ったタンポは壊れやすいので、修理が必要です。クラリネット、フルートなどのジャズ楽器が多く、トランペット、トロンボーンも修理しますが、80%はサックスです。

 管楽器修理業は、1940年(昭和15年)に親父さん(父・高橋治雄)が始めました。その頃はメーカーが修理もしていたもので、個人の修理店はありませんでした。戦後、進駐軍が日本に入り、ジャズが広まり、楽器の修理依頼が舞い込んでくるようになりました。

 機械いじりが好きで楽器の修理にも興味があったので、大学生のときに軽い気持ちで家の手伝いを始めました。父を入れて職人が4人、自分は5番目。おじさん連中にまじって朝から晩まで月に30本くらいの楽器をバラしてはラッカーを剥がすということをやっていました。当時は下ごしらえばかりで、面白いかどうかもわからない、家を継ぐなんて思ってみませんでした。
管楽器の修理を行う机 タンポの接着剤を熱で溶かすランプが見える
管楽器の修理を行う机 タンポの接着剤を熱で溶かすランプが見える

管楽器を愛するたくさんの人々から信頼され仕事が続く

……どのようなことで苦労しましたか。喜び、誇り、なぜ続けることができたのでしようか。

 親父さんが引いてくれたレールなので苦労らいしものはそれほどありません。昔は「親父さんを知らなかったら一流(の奏者)じゃない」と言われたものです。うち(高橋管楽器)がここで管楽器の修理を始めてから、大久保に30軒近くの管楽器の専門店ができ、今では楽器と音楽の街になりました。

 うちのように戦後から続いている修理屋はありません。お客さんに信頼され、ずっと仕事ができることが誇りです。小さい店だからこそ対応できることもあります。昔から親父さんに修理を依頼していて、今でも東京に来るたびに線香をあげてくれるお客さんもいます。
 カラオケが出てきて仕事が少なくなり、東京のバンドマンたちが日本各地に広がりました。口コミで日本国内ばかりでなく海外からも楽器が送られてきて修理依頼があります。ホームページはありますが、その他はほとんど宣伝していません。お客さんからの口コミで新しい依頼が来てくれるのがうれしいものです。
キーとタンポの調整 中から電灯を当て隙間を確認しながら調整する
キーとタンポの調整 中から電灯を当て隙間を確認しながら調整する

お客様と一緒に“音”を創る

……「高橋管楽器」の特別な技術についてお聞かせください。

 日本初の管楽器の修理屋を自任していますが、修理に限定していません。お客さんの希望を聞き、専門的な知識やノウハウを提供して、理想の楽器に近づけるカスタマイズも心がけています。そのひとつとして日本で最初に「ブラックニッケル仕上げ」を紹介しました。ジャズバンドやオーケストラの一員でも、ソロ演奏では魅せる・聴かせることがあり、ある程度の自己主張が必要です。ブラックニッケル仕上げにすると、漆黒と金色の組み合わせが斬新で美しく魅力的です。また、多少音が固くなって遠くまで響き、仕上げのコストも金メッキほど高価でないので好評です。
後ろにはボール盤などの工具や修理中の楽器などが並ぶ
後ろにはボール盤などの工具や修理中の楽器などが並ぶ

マイスターの名に恥じぬよう心持ちが引き締まる

……新宿区ものづくりマイスターに認定されて変化したこと、後継者に向けたメッセージがありますか。

 最初は「ものづくり」をしているわけでないので、マイスター認定を辞退していました。2010年(平成21年)にいただいてからは、マイスターの名に恥じないように心持ちが引き締まりました。技術的にどこにも負けないということをマイスターの看板が後押ししてくれ、励みになっています。

 自分が興味ある楽器の修理をしながら、お金も入り、喜ばれ、多くのお客さんに来ていだたて、こんな面白い仕事はありません。ただ部品を替えることが修理ではありません。直す前より悪くなってしまうこともある。修理屋と名乗るからには、三代目もしっかり精進してほしい。片手間にできることではありません。
二代目・高橋一朗さん(左) 三代目・高橋大輔さん(右)
二代目・高橋一朗さん(左) 三代目・高橋大輔さん(右)


……高橋さんとお話をさせていただいて、淡々と語る匠らしい風貌と語り口に魅了されました。管楽器へのこだわり、演奏家の情熱に応える信頼と技が末永いファンを生む所以でしょう。
 三代目の高橋大輔さんも新宿ものづくりマイスター・技の名匠に興味を持っているとのこと。また、高橋管楽器の伝統継承に対する篤い気持ちも感じました。
 国内外の演奏家のためにも、社歴日本一の管楽器修理店の記録を伸ばしていって欲しいと思います。
高橋 一朗(たかはし いちろう)さん
業種:管楽器修理 (管楽器全般)
工房:高橋管楽器
住所:新宿区大久保2丁目16-33
電話:03-3209-7750
営業:10:00~19:00/定休日 毎週火曜日
ホームページ:高橋管楽器
写真・文 しんじゅくノート編集部 取材撮影 2014年6月30日

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